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Vol.32 大石理容店(掛川市横須賀) “富士額”に粋とロマン

 町家風の建物が立ち並ぶ旧横須賀街道におしゃれな白い建物がそびえる。大石理容店(掛川市横須賀)は昭和4年に建てられたシンメトリー(左右相称)建築が特徴だ。

 店主の大石京子さん(55)によると、先々代の竹次郎氏が大正ロマンにあこがれ、白を基調にしたおしゃれな外観になった。建物の最上部にある三角形の突起物は富士額をイメージしたという。美人の象徴でもあり、美しく仕上げる理容店の心意気が伝わる。古き良き時代のバーバーポールのしっくい飾りも歴史を感じさせる。

 すぐ近くに住む県建築士会小笠支部会員で1級建築士の芳野康広さん(45)は「和の通りにある、とてもかわいらしい建物。映画の中に登場するような雰囲気も漂う」と愛着を感じている。  「粋でおしゃれな気持ちを大切にしたい」。建物に込められた思いは、京子さんから長男幸輝さん(31)に引き継がれる。(2008年7月24日掲載)

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