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Vol.26 山中酒造合資会社(掛川市横須賀) 家族が醸す酒の土台



 町家風の造りで、格子が張り出す玄関口に「葵天下」の酒だるが存在感を示す。「山中酒造合資会社」(掛川市横須賀)は敷地内の酒蔵や蔵人が寝泊まりした「広敷」などの建物も歴史が古い。

 同社が買収した前身の「大竹酒造」は、有名な写真家大竹省二氏の生地。約150年前の酒蔵も残り、1級建築士で「すまいの研究会」会員芳野康広さん(45)は「建物内に使われている木の量、組み方など時代を感じる」と息をのむ。

 以前は南部杜氏(とうじ)に頼っていたが杜氏が少なくなる中、家族で酒造りの技術を継承する自家醸造にこだわる。現在は山中隆社長(74)と長男滋之さん(44)、三男久典さん(37)だけで米洗いから、醸造、出荷までを手掛ける。

 「3人だけなので手は抜けない」(山中社長)。地下100メートルからくみ上げる軟水は古い酒蔵に包まれ家族の技も加味し、左党をうならせる。(2008年6月12日掲載)

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