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Vol.8 山崎家邸宅(掛川市南西郷) 葛布が紡いだ繁栄今に



  特産の葛(くず)を扱う葛布問屋として掛川藩の御用商人を務めた山崎家。掛川の発展にも貢献した同家の邸宅は、城下町西側の城を守る防御の家並みの一角にたたずむ。

 「江戸後期から明治初期に建設されたという木造平屋建てで、総面積は約千坪。瓦ぶき屋根にしっくい塗りが何とも美しい長屋門が特徴的で、庭は枯山水の構成です」

 明治11年、明治天皇が北陸東海地区を巡幸した際の宿泊場所としても有名な邸宅。NPO法人スローライフ掛川副代表の一級建築士高橋雅志さん(48)はその歴史の重さを力説する。

 「地主として富と権威を示した立派な構えで、掛川市内で最も古いとされる屋敷。受け継がれた150年の歴史に、建物自体もまるで命が宿っているようです」

 現在は商う人も少なくなった葛布だが、長屋門の美しさは当時の葛布業の繁栄を今に伝えている。(2008年1月24日掲載)

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