Vol.2 旧笠井郵便局(浜松市東区) “洋風”に近代化の薫り
笠井は旧街道沿いに南北1キロに家並みが密集する。北から南へ上町、中町、本町に分かれ、中町には旧笠井郵便局の古い局舎がたたずむ。
「昭和8年の建物で、木造ですが、モルタルで石造りを模して、すっかり洋風の建物に仕上げてあります。当時、近代化を目指していた様子をよく表した外観で、堂々と見えるように基部は本物の花こう岩を使っています。上の方も石に見せ掛け、1番上が出っ張った『コーニス』という部分がある古典的な造りです」
洋風局舎は街では1番目立つ存在。県建築士会浜松支部の土屋和男常葉学園大准教授(39)の説明にも力が入る。
「中の構造も当時のまま。昔の逓信省ですから電話室もあり、町の人たちが電話をかけに来たのでしょう。奥には集配室と男性用宿直室。電話交換手などで女性も活躍していたようで、2階には女性用宿直室もあり、貴重です」(2007年11月29日掲載)
昭和初期、地方に近代化を告げた建物からは当時の町民の夢が伝わってくる。

