Vol.19 新居宿旅籠紀伊国屋資料館(新居町新居) 天井低く急な階段
日本で唯一関所の建物が残る「国指定特別史跡・新居関所」のあるまち、新居町。関所のすぐ近くに江戸後期の旅籠(はたご)の様式を残す「新居宿旅籠紀伊国屋資料館」が一般公開されている。
紀伊国屋の歴史は古い。1716年に屋号を掲げると、東海道を歩く人々の休息の場として栄え、昭和36年まで経営を続けた。新居町は平成13年に整備事業を施し、現在は町教育委員会が資料館として活用している。
「ベランダに該当する2階の張り出しがあります。建具で仕切られた部屋など、旅籠ならではの造りですね」と、新居関所周辺まちづくりの会会員を務める太田徳夫1級建築士(60)。「天井が低く、階段は急。現在の建築基準法には合わないため、もう2度と建てることのできない貴重な建築です」
関所とともに、新居町の観光の目玉である紀伊国屋は、週末ともなれば大勢の観光客が訪れる。さながら宿泊客でにぎわった時代のように。(2008年4月17日掲載)
